ここ数年間の破壊的な出来事により、特に財務に関しては、迅速な意思決定と正確なビジネス インサイトの重要性が高まっています。最高経営責任者 (CEO) や取締役会のメンバーは、成長の促進やコスト管理に必要な財務インサイトを提供するビジネス戦略やデジタル トランスフォーメーション ソリューションへの対応を最高財務責任者 (CFO) が担うことを期待しています。
2 人の創業者から始まり、20 年足らずで 5 大陸に 15,200 人以上の社員を擁する組織にまで成長した Workday は、正確な財務データ、効率的なコラボレーション、コスト抑制、アジリティの必要性を理解しています。Workday エンタープライズ マネジメント クラウドを使用して財務、人事、プランニングを管理していることが、製品の迅速な開発と組織の急成長を支えています。
ファイナンス リーダー: 財務をビジネスの中心に据える
Workday の財務チームは継続的な変化を活用し、どうすれば従来とは異なるやり方を実現できるか、どうすればプロセスから障壁を取り除き、組織の積極的な成長目標をサポートできるかを常に再考しています。この柔軟なマインドセットと Workday システムの定量的および定性的メリットを把握するため、財務リーダーはバリュー マネジメント チームと連携し、価値実現の調査を実施しています。この調査は、財務チームがプロセスを自動化、効率化、拡張する際の進捗を測るベンチマークとなります。また、半期ごとにリリースされる新機能を含め、Workday システムの機能のほぼ 98% をデプロイ (またはロードマップに追加) しています。これには以下の事業部門が含まれます。
会計
ビジネス ファイナンス
営業およびマーケティング
調達管理
IT
導入結果:
2013 年から 2020 年にかけて 41% の年間成長率を達成し、パンデミック時には 2 桁の年間成長率を実現
年間 630 万ドルの一般管理費 (G&A) を削減
一般管理費 (G&A) を収益全体の 6% に抑制
Scout 社と Peakon 社の買収を 3 週間で実現
「私たちは無駄のない運営を誇りとしています。私たちが独自のテクノロジーをいかに使用し、規模を拡大しているかを反映しているからです」
Robynne Sisco
共同社長
会計、税務、資金: 財務の障壁を取り除く
従来の決算プロセスではビジネス ユニット間に障壁が生じます。Workday の目標の 1 つは、継続的ではなくても迅速に帳簿を締めて、全員が最新の実績データにリアルタイムにアクセスできるようにすることです。ゼロデイ クローズを実現するため、Workday のリーダーは最高会計責任者コマンド センター用のダッシュボードを作成しました。社員はこのダッシュボードを使用して、業務に関する各種の指標、決算処理、グローバルなキャッシュ ポジション、投資などに関する詳細なインサイトをリアルタイムで確認することができます。その結果、いつでも計画と実績を比較し、ダッシュボードの指標に対応する取引や計算をドリルダウンできるようになりました。また、詳細な調査と自動化された監視機能により、新しいリスクにフラグを設定し、適切な担当者が潜在的な問題を未然に解決できるようになりました。
Workday の財務チームは、買収によって 820% の成長を達成した段階で、IT チームと協力して資金業務のワークフローを自動化し、会計業務と税務業務のワークフローも自動化しました。業務データと財務データがワークフローで自動的に取り込まれ、共有されるため、リアルタイムに統合データを管理し、毎月 5,300 件の「タッチレス」請求書を処理できるようになりました。米国の売上税/使用税の発生ワークフローと調整ワークフロー、自動ロールフォワード レポートにより、税務予測の精度が向上しました。また、移転価格、外国税引当金仕訳、英国 VAT 申告を簡素化するデジタル ワークフローにより、社員の作業時間が短縮されました。
導入結果:
99.35%
仕訳入力の自動化
100%
キャッシュフローの自動化
100%
顧客請求の正確性
200
米国税照合調整の時間数を削減
「入力を転記すると、すぐに連結処理結果が表示されます。それが最大の付加価値です。ある数値に疑問を感じた場合は、その数値をドリルダウンすれば数分で疑問を解決できます」
Barbara Larson
最高財務責任者
ビジネス ファイナンス: 継続的かつ先を見据えた意思決定を実現する
Workday のビジネス ファイナンス チームはコストを抑制すると同時に、急成長する組織を後押しする必要があります。そのためには、手作業によるワークフロー、データの照合調整、事後的な戦略に時間を費やすのではなく、多くの時間をプランニングに投入し、未来に備える必要があります。財務チームにはリアルタイムなビジネス インサイトや、シナリオ プランニングをすばやく実行できるツールも必要です。Workday が 2018 年に Adaptive Planning ソリューションを獲得したとき、リーダー層はこのソリューションを他の Workday システムのメニューに直ちに組み込み、全社規模のプランニングを継続的に行えるようにしたいと考えました。
Workday はわずか 10 週間で Workday Adaptive Planning をデプロイしました。すべてのビジネス ファイナンス チームは現在、自動化されたワークフロー、リアルタイム ダッシュボード、セルフサービス レポーティング、迅速な What-If モデリング ツールを使用して、ヘッドカウント、収益、費用、キャピタル プランニングを管理しています。オンデマンド インサイトとデジタル ワークフローを組み合わせて活用すれば、意思決定が向上し、継続的なプランニングが可能になります。ビジネス ファイナンス チームは現在、データの分析やトレンドの調査に 2 倍の時間を投入しています。年 2 回行っていた戦略的投資のレビューは隔週で実施されるようになりました。
導入結果:
50%
レポーティング サイクルの短縮率
50%
What-If シナリオ モデリングの削減率
4 倍
What-If シナリオ プランニングの利用増加率
「単一データ モデルを使用すると、データ検証に時間をかけずに済みます。その代わりに、会計、人事、営業、マーケティングの各チームと連携し、データの分析に取り組むことができます」
Kinnari Desai
ビジネス ファイナンス担当バイス プレジデント
営業とマーケティング: パイプラインや収益の成長を加速する
現実的な営業目標を設定し、適切な人財を適切なアカウントに割り当てるためには、営業キャパシティ、営業ノルマ、テリトリーのセグメンテーションを継続的に分析し、財務チームと緊密に連携する必要があります。そのため Workday は、Adaptive Planning ソリューション (現在は Workday Adaptive Planning) を獲得したとき、Workday セールス プランニングもデプロイしました。その結果、130 のスプレッドシートとサイロ化された分析を使用していた手作業のワークフローを、標準化されたデジタル ワークフローや包括的なインサイトを提供するひとつのシステムに置き換えることができました。
今日、営業、マーケティング、人事、財務の各チームの社員は、同じリアルタイム データに基づいて意思決定を行っています。チームはノルマやインセンティブ プランに大きな信頼を寄せています。営業オペレーションの改善により、グローバル連結処理にかかる時間は 60 時間削減され、アカウント割当ワークブックの作成にかかる時間は 1 か月から 2 週間に短縮されました。迅速な What-If シナリオ モデリングとセルフサービス レポーティングは、IT 担当者の負担を増やすことなく、継続的なプランニングを促進させています。
導入結果:
80%
戦略的なテリトリー プランニングに投入する時間の増加率
130
廃止したスプレッドシートの数
100%
地域の営業ディレクターによるセルフサービスの導入率
「組織の財務モデルに基づいて策定される財務プランと、現場に導入されている財務プランとの間に差異が生じないようにしたいと考えています。Workday Adaptive Planning では両方のインスタンスを確認できるため、確信を得ることができます」
Daniel Chiu
ビジネス ファイナンス担当バイス プレジデント
グローバル調達管理: ソーシングを拡大し、価格設定を改善する
組織のチームが必要とする製品やサービスを予算に見合った価格でタイムリーに提供するためには、標準化されたツールやプロセスが不可欠です。調達管理の効率性と管理性を改善するため、Workday は単一のグローバル調達オフィスを設立して対応を一元化し、4 つあった個別のソーシング システムを Workday ストラテジック ソーシングを使用して統合しました。
ビジネス ステークホルダーは現在、社内の顧客、プロジェクト、サプライヤ レコード、コミュニケーションを完全に可視化することができます。何らかの調達をリクエストする場合、社員は個々のソーシング マネージャではなく、単一の担当窓口に連絡します。サプライヤのオンボーディング向けに一元化されたリポジトリでは、フォームが標準化され、セキュリティが組み込まれたほか、契約ライフサイクル管理が改善され、ワークフロー (RFP の提出やレビューなど) が自動化されています。ソーシング マネージャは現在、従来の 2 倍の数のサプライヤに RFP を送信することで、競争入札 1 件あたりの平均費用を 26% 削減しています。さらにベンダーとの関係を向上させています。
導入結果:
226%
各ソーシング マネージャが処理するプロジェクトの増加率
49%
ソーシング プロジェクトの増加率
83%
RFP の作成時間の短縮率
「サプライヤからは、このツールのおかげで RFP への参加が非常に容易になったというフィードバックをもらっています。コミュニケーション、提案、登録、入札など、すべてを標準化されたプラットフォームを通じて行うことができます」
Chris Hong
グローバル ソーシングおよび調達管理担当バイス プレジデント
IT リーダー: 企業のコラボレーションとプランニングを改善する
グローバル社員の時間の節約、プランニングの改善、コストの抑制をサポートするため、Workday の財務チームは Workday on Workday IT チームと緊密に連携し、新たなエンドツーエンド ソリューションの開発、Workday 機能の導入に伴うチームのトレーニング、既存機能 (Workday Prism Analytics など) を使用した課題の解決に取り組んでいます。Workday のチームに人気のある Workday Prism Analytics は、社内外にあるデータソースのリアルタイム データを取り込んでひとつのデータ ハブに集約するだけでなく、多次元レポートやダッシュボード向けのツールを提供します。レポートやダッシュボードでは、トランザクション レイヤーをドリルダウンすれば、数値の背景にある根拠や経緯を理解することもできます。
チームは AI と Workday Prism Analytics を活用して 75 件のユース ケースを開発し、インサイトの生成プロセスを自動化しています。これには請求の支払に難航している顧客を示す回収ダッシュボードが含まれます。このダッシュボードを使用すると、財務担当者は支払に苦慮している顧客に事前に働きかけ、実現可能な条件を交渉することで、単に債務不履行として処理するのではなく、支払を継続させることができます。Workday のビジョンであるゼロデイ クローズを実現するため、Workday on Workday IT チームは会計チームと連携し、Workday 会計センターを使用して、株式報酬や約定為替のヘッジの仕訳入力を自動化しました。チームはまた、Workday Prism Analytics データ ハブ内にある同一のデータセットを使用し、インサイトの促進をサポートしました。これにより、財務チームはサードパーティ システムからデータを手作業で抽出、集約、修正する必要はなくなりました。Workday Prism Analytics を使用すれば、リアルタイム データをいつでも自動的に取り込めるからです。
導入結果:
97.9%
Workday の新機能の導入率
1
システム オブ レコードに構築された企業全体のデータ ハブ数
152,000
すべての事業部門が 1 年間に実行する Workday Prism Analytics レポートの総数
「私たちの取り組みはすべて進化のためにあります。継続的に改善を重ねることで、あらゆる変化に対応することができます」
Ali Akbari
WoW 財務および分析担当ディレクター
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