財務インサイトとシナリオ プランニングを活用して成長を持続する Port Nelson

「モデリングとシナリオ プランニングを実施できるようになったことが、ビジネスに最も大きな変化をもたらしました」—財務マネージャ

Port Nelson に入港する貨物は 1 年あたり 300 万トン近くに上ります。この地域の成長と繁栄を持続させるには、ローカル商品を輸出することが不可欠です。この港湾には資産価値を最大限に引き出して株主に利益を還元する使命があります。しかし地域の貨物量は限られているため、この使命を達成することは容易ではありません。ビジネスを持続させるため、財務チームは高度な分析機能やプランニング機能を活用し、不測の事態に備えています。

課題

  • 複雑なスプレッドシートベース モデルを使用して予算編成や収益予測を行っていた

  • パフォーマンス管理の責任を各オペレーション チームに分散化する必要があった

  • 最終収益に影響を及ぼす不測の事態をプランニング・解決する能力が限られていた

導入結果

  • 予算編成と収益予測の自動化により、作業時間を 1 四半期あたり最大 320 時間節約

  • より詳細かつ長期的にビジネスを予測することで、十分な情報に基づいて意思決定を行い、コストの最小化と収益の最適化を実現

  • 「What-If」プランニングにより、ビジネス チームが不測の事態を見据えてキャッシュフローを管理できる体制を確保

海運業では気象予報が常に重要視されてきました。

しかしニュージーランドのネルソン市にある Port Nelson では、FP&A ソリューションを新たに導入して以降、財務収益予測がもたらす重要な価値にも目が向けられるようになりました。

Port Nelson の財務チームやビジネス マネージャは現在、Workday Adaptive Planning を活用して財務管理、年間予算編成、6 四半期間のローリング フォーキャストを実施しています。以前より迅速・簡単にレポートを作成できるようになった同社では、1 四半期あたり 320 時間に及ぶ時間の節約に成功しています。

Port Nelson の財務マネージャを務める Mason Robinson 氏は次のように述べています。「ビジネスの全体像を正確に把握し、状況の変化に応じてモデルをほぼリアルタイムに作成できるようになりました。たとえば特定の船会社がこの地域からの撤退を検討している場合、実際に撤退が行われた場合にビジネス全体に及ぶ財務影響をボタン 1 つで確認することができます」

必要不可欠な経済推進力

Port Nelson の財務的成功は、ニュージーランドのネルソン市のみならず、魚、果物、林業、ワインで知られるより広範な「南島最先端」地域の経済的繁栄になくてはならないものです。170 年の歴史を持つこの港湾には、1 年あたり 300 万トン近くの貨物が入港します。

港湾の運営には効率的なファイナンシャル プランニングと経費管理が欠かせません。入港する船舶の数を問わず、運用コストが固定化されることが多いからです。これには待機状態にある人財や設備の経費も含まれます。コンテナ クレーンなどの重要資産を修理するため、予期せぬ費用が発生する場合もあります。取扱貨物量の減少は、港湾の財務パフォーマンスに深刻な影響を与えます。

財務チームは港湾の使命を全うする中心的な立場にあります。いかに厳しい状況下にあっても、資産価値を最大限に引き出し、株主に利益を還元しなければなりません。チームは Workday Adaptive Planning の高度なプランニング機能や分析機能を活用することで、先を見据えてコスト管理を行い、迅速な意思決定に基づいて成長を促進し、ビジネスの持続性を確保しています。

ディファレンス メーカー: モデリングとシナリオ プランニング

財務チームの役割はレベルアップしています。以前の非効率的なスプレッドシートベース システムでは、1 人の主要ユーザーのみがすべての予算編成/収益予測プロセスを実行する必要があったため、多くの作業時間を要していました。

新しい最高財務責任者 (CFO) の就任とビジネス チームとの連携強化を求める声が Workday Adaptive Planning の導入を後押ししました。Robinson 氏は次のように述べています。「私たちの目的はビジネスの推進要因を真に理解し、株主に付加価値をもたらす意思決定を促進することにあります。予算や収益予測の作成を効率化することも非常に役立ちますが、大きな変化はモデリングやシナリオ プランニングの力によってもたらされました」

チームは先を見据えて「What-If」シナリオをモデリングすることもできます。たとえば、地域のリンゴが被害に見舞われて貨物量が減少するシナリオをモデリングできます。農作物は過去 2 シーズンにわたって脅威にさらされてきましたが、財務チームはそのたびに最終収益への潜在的影響を取締役会にすばやく報告することができました。

シナリオ プランニングは、Port Nelson の不動産ポートフォリオの見直しなど、戦略的イニシアチブにも役立ちます。たとえば、古い建物を取り壊して新しい貯蔵設備を建設する場合は、収益や株主還元への影響を 18 か月先まで見据えて評価を行うことができます。

財務責任の分散化でインサイト・成果を改善

パフォーマンスが可視化され、多様なシナリオ モデリングが実施されるようになったことで、ビジネス マネージャの財務に対する考え方は変化しました。

財務チームはより多くの財務責任をビジネス チームに委譲するようになり、各ビジネス チームのメンバーは予算編成や収益予測の作成に大きな役割を果たすようになりました。

Robinson 氏は次のように述べています。「私は Port Nelson で 16 年間働いていますが、この 12 か月間の変化は目覚ましいものがあります。ビジネス チームが予算編成や収益予測に関与するようになったからです。四半期ごとに行われる収益予測のミーティングでは、マネージャがチームと連携して数値を分析し、船会社、天候など、パフォーマンスに影響を与える要因を活発に議論しています。スプレッドシートで提供されるデータだけでは、このように議論することはできなかったでしょう」

マネージャがチームと連携して数値を分析し、船会社、天候など、パフォーマンスに影響を与える要因を活発に議論しています。

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