ここ 10 年間で急成長を遂げた Blue Yonder 社は、サプライチェーン マネジメント ソフトウェア分野の頂点に立っています。アリゾナ州スコッツデールを拠点としている同社は、業界初となる AI を活用したサプライチェーン マネジメント プラットフォームをこの 10 年間に開発しています。現在は世界中に存在する 3,000 社以上の顧客を対象にサービスを提供し、業界初の AI/ML ドリブン プラットフォームを通じて毎月 750 億件のトランザクションをサポートしています。
Blue Yonder 社では、企業の買収が発生するたびに新たな社員、テクノロジー、機能、財務オペレーションを統合しなければならないことが大きな課題となっています。さらに Blue Yonder 社は先頃 Panasonic Connect 社に買収されたため、自社だけでなく、親会社の目的に応じてデータを追跡・分析しなければならない状況にあります。
Blue Yonder 社のニーズが高まる中、同社は既存の Workday ヒューマン キャピタル マネジメントや Workday ファイナンシャル マネジメント (財務管理) の機能をより活用し、追加の機能をデプロイすることで、中規模企業からグローバル大規模企業の傘下企業へと転身を図っています。
データは王様
正確な意思決定を行うためには、組織全体がクリーンなデータにアクセスできる必要があります。Blue Yonder 社で人財管理オペレーション担当エグゼクティブ バイス プレジデント兼最高人事責任者を務める Nathalie Carruthers 氏は、スプレッドシート データと Workday データを併用するビジネスプロセスの管理にチームが多くの時間を費やしていることに気付きました。
Carruther 氏は次のように述べています。「Workday は私たちが規律性と自律性の両方を確保する上で必要でした。Workday を使用することで、私は必要なレポートを実行できる一方、チームは効率的かつ正確にデータを管理できます」
Blue Yonder 社はプロセスを自動化してアジリティ、リクルーティング、社内開発を改善しただけでなく、オンボーディングを加速させ、部門間の連携を拡大しています。
Carruther 氏は次のように述べています。「買収によって人財に混乱が生じないようにする必要があります。Workday を使用すると、買収のたびにプロセスを改善することができます」
財務に関する意思決定を改善し、企業戦略を推進
Blue Yonder 社では正確性とアクセス性に優れたデータへのニーズが全社的に広まっています。
財務テクノロジーおよびオペレーション担当シニア ディレクターを務める Jon Flinn 氏は次のように述べています。「財務処理は正確なデータを確保することから始まります。GL (総勘定元帳) はレポーティングの基盤となるため、GL の構造を検討することが重要です。買収の発生時は、総勘定元帳を既存の構造に適合させることで、買収先企業を可能な限り迅速に統合するようにしています。そうすることで、既存のレポーティング フレームワークを活用することができます」
彼のチームのビジネスリーダーは、Workday で構築/設定可能なダッシュボードを使用してカスタム レポートを作成し、財務に関する意思決定を組織全体が確実に行えるようにしています。
Flinn 氏は手作業によるプロセスを自動化するため、財務の正式プログラムを主導しています。「Workday は当社のテクノロジー エコシステムの中核を担っています。利用したい機能があるときは、他のテクノロジーを検討する前にまず Workday に目を向けます」
このアプローチは財務部門と他の事業部門との連携を強化しています。明確な意思決定を促進し、財務に影響力をもたらし、企業の戦略的な方向性を決定付けるからです。「Workday は私たちが必要としている構造、管理、プロセスを構築するツールを提供してくれます」
Workday は当社のテクノロジー エコシステムの中核を担っています。利用したい機能があるときは、他のテクノロジーを検討する前にまず Workday に目を向けます。
財務テクノロジーおよびオペレーション担当シニア ディレクター
重要な会議—チーム間でチェンジ マネジメントを共有
実用的なレベルで見ると、Blue Yonder 社は厳密に定義されたクリーンなデータの収集と保存により、チェンジ マネジメント リクエストを作成・提出する機能を改善し、買収先企業の統合に伴う各部門の懸念に対応しています。財務部門が生産的な調整 (コスト センター階層やビジネスプロセスの変更など) を行うことができれば、効率性は最大化します。
他部門はこの点にすばやく注目し、現在は財務、会計、オペレーション、IT 部門から 40 人以上の担当者が集まり、チェンジ マネジメント ミーティングを隔週で開いています。各部門はミーティング前に正式なプロセスを通じて変更リクエストを提出します。財務部門のメンバーは提出されたリクエストをレビューしてフラグを付け、チェンジ マネジメント対象外のリクエストが含まれていないことを確認します。
ミーティング前に各リクエストが評価されるため、提出内容の実現可能性や影響の特定に時間が費やされることはありません。その結果、継続的なプランニングが可能になったほか、特定領域に主要な変更を加えたために企業内の他部門や各国の管轄区域に悪影響が及ぶような事態を回避できるようになりました。Blue Yonder 社は、従業員がサイロ化された環境で働く状況に甘んじることなく、真の統合を達成し、成果を上げています。
「このミーティングは Workday が組織全体にもたらす変化の影響を再認識する上で重要な役割を果たしています」と Flinn 氏は述べています。
前進・成長あるのみ
Carruthers 氏と Flinn 氏は、優秀な人財を育成・維持し、イノベーションを喚起するリソースや柔軟性をチームに提供するため、Workday の分析機能などを追加でデプロイすることを検討しています。Flinn 氏は次のように述べています。「優秀な人財を採用し、これらの人財が能力を発揮できるようにデータやツールを提供することは極めて当然なことです」